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犬と猫の健康検査と予防の重要性
- 2024.03.26 | ブログ
犬や猫を家族の一員として迎え入れるとき、私たちは健康で長生きしてほしいと心から願いますよね。そこで、愛犬愛猫が健康で幸せな生活を送るためには、定期的な健康検査と予防接種が不可欠です。健康検査では、愛犬愛猫の体調をチェックし、いち早く病気に気づくために、そして予防接種は、未然に病気を防ぐために欠かせません。
この記事では、犬と猫の健康検査と予防接種の重要性について、その目的や受けるべき頻度、検査内容についてご紹介します。
■目次
1.健康検査の重要性
2.健康検査でチェックされる項目
3.当院の健康検査(春)
4.予防の大切さ
5.混合ワクチンについて
6.狂犬病ワクチンについて
7.フィラリア予防について
8.ノミ・マダニ予防について
9.まとめ
健康検査の重要性
愛犬や愛猫は、自らの不調を言葉で訴えることができません。その上、痛みや弱さを隠す本能があるため病気や老化が進んでいても、飼い主様が気が付きにくいことがあります。
そのため、定期的な健康検査を行うことは、病気や体の不調の早期発見と治療のためにも重要です。
健康検査でチェックされる項目
・身体検査:視診、聴診、触診により、目、皮膚、歯、体表リンパ節の状態や肺、心臓の音などをチェックします。
・血液生化学検査:血糖値、肝臓機能、腎臓機能、コレステロールなどの15項目をチェックします。
・尿検査:尿の性状や、尿中の物質を確認し、結晶の有無や膀胱炎ではないかなどをチェックします。
・血液検査:白血球や赤血球、血小板の数などを確認し、血液の異常がないかをチェックします。
当院の健康検査(春)
当院では、病気の早期発見のために、1年に1〜2回の検査をお勧めしています。
〈基本コース〉
・身体検査
・血液生化学検査
・尿検査
〈安心コース〉
・身体検査
・フィラリア検査
・血液生化学検査(肝・腎・膵など)
・尿検査
〈愛情コース〉
・身体検査
・フィラリア検査
・血液生化学検査
・尿検査
・血液検査
上記の検査の結果をもとに、当院の獣医師が食事指導や生活指導を行います。
また、この期間以外にも、1日ドックを受け付けております。この1日ドックでは、身体検査、胸部・腹部のX線検査、エコー検査、血液検査、尿検査、便検査といった、より詳細な検査を半日かけて行います。
予防の大切さ
予防では、犬ジステンパー、犬パルボウイルス感染症、狂犬病、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症、フィラリア症、ノミ・マダニなどさまざまな感染症から愛犬と愛猫を守ります。
予防は、ワクチンや内服薬などによって愛犬愛猫の免疫システムが刺激され、特定の病気に対する抵抗力を身につけることができます。
混合ワクチンについて
混合ワクチンは、さまざまな感染症を1つの接種で予防できるワクチンです。
子犬時子猫時には1年に2〜3回の接種を行い、1歳を超えると基本的には1年に1回の接種が行われます。
混合ワクチンで予防できる感染症は以下の通りです。
犬 | 猫 | |
予防できる感染症 | ・犬ジステンパーウイルス
・犬アデノウイルス2型 ・犬パラインフルエンザウイルス ・犬パルボウイルス ・犬コロナウイルス ・レプトスピラ など |
・猫ヘルペスウイルス
・猫カリシウイルス ・猫パルボウイルス ・猫白血病ウイルス ・猫クラミジア など |
狂犬病ワクチンについて
狂犬病は、すべての哺乳類に感染する可能性があり、犬や猫だけでなく人間にも感染する危険な病気です。
狂犬病は治療方法がなく、発症すると高確率で死に至るため、予防が極めて重要です。
日本を含め、多くの国や地域では、1年に1回(4月〜6月)接種することが法律で義務付けられています。
フィラリア予防について
フィラリア症は、蚊が媒介する寄生虫によって引き起こされる病気です。この寄生虫は犬や猫の心臓や肺に住みつき、その結果犬や猫が突然死することもあり、一度感染してしまうと治療が難しい病気です。
フィラリア予防では、寄生虫が成熟する前にそれを駆除することによって機能します。
予防薬は通常、蚊が活動を始める5月から、蚊がいなくなる12月まで投与する必要があります。しかし、蚊が年間を通じて活動している地域では、毎月1回予防薬を飲むことが推奨されます。
なお、毎年予防薬の投与を始める前には、必ず動物病院でその旨を申告して、フィラリアに感染していないことを確認してから飲ませてください。もしすでに感染していた場合、駆虫薬によって血液中のフィラリアの幼虫が一気に死滅することでショックを起こし、命に関わる可能性があるためです。
ノミ・マダニ予防について
ノミとマダニは、犬や猫の皮膚に寄生し、血を吸う外部寄生虫です。これらの小さな寄生虫は、痒みやアレルギー反応、さらには腫れや脱毛を引き起こす可能性があります。
ノミは大量に寄生されると貧血になる可能性もあり、マダニはライム病や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)など人間にも感染する可能性のある、重篤な疾患を媒介することが知られています。
予防は内服薬や首の後ろにつけるスポット薬が効果的です。効果の持続期間はそれぞれの薬によって異なるため動物病院で相談しましょう。
犬の予防の重要性についてはこちらでも詳しく解説しています
猫の予防の重要性についてはこちらでも詳しく解説しています
まとめ
犬や猫の健康検査や予防接種は、愛犬愛猫の病気にいち早く気づき、多くの危険な病気から守るために不可欠です。犬や猫を飼い始めたら、まずは動物病院を受診し、健康状態をチェックしてもらうだけでなく、予防接種について説明を受けましょう。
福岡市東区のみどりが丘動物病院
092-663-2225